デザイナーの登竜門「サローネサテリテ」で活躍する日本の若手3Dプリンタ使いたち、という記事が・・・
商談が中心の見本市会場には足を運ばず、ユニークな展示の多い街中のイベントだけを楽しむ人も少なくない。だが、そんな人たちでも一目置いている展示会場のイベントが「SaloneSatellite(サローネサテリテ/以下、サテリテ)」だ。・・・
画像1 照明機器展のホール入り口真横にあったDCWエディションズのブースでは、5年前にサテリテでデビューした沖津雄司氏の照明「FOCUS」が看板代わりのメイン展示として採用されていた[クリックで拡大](撮影:筆者)
FOCUSは、レンズをはめ込んだリングがたくさんぶら下げられたモビールのような照明で、レンズを通して、設置された場所の光や風景、空気感に変化をもたらしながら再構築するというコンセプトの作品だ。風などで自然に揺れるリングに、周囲の人々や景色、他のリングの光などが映り込み、眺めていて楽しく、多くの人々が写真を撮るフォトスポットとなっていた。
実はこのFOCUSという作品、沖津氏が2018年のサテリテで発表したもの。最初は日本の無名デザイナーによる展示だったものが、わずか5年で世界中で製品を展開する有名照明ブランドのメイン展示に採用されたというわけだ。これは筆者としても感慨深いものだった。
5年前、2018年のサテリテでの沖津氏の展示の様子。サテリテはこの25年の間で数多くの世界的デザイナーを輩出してきた。日本からも、nendoや最近イッセイ ミヤケとのコラボを発表した狩野佑真氏など、その後の活躍が目覚ましい数々のデザイナーを輩出している
サテリテは、世界中からたくさんの応募がある中、厳しい審査をパスした若手600人だけが出展できるイベントで、会期中26万人ほどの来場者が訪れるという。沖津氏の例が示すように、ブランド側にとってサテリテという展示会は、次のスターデザイナーを高確率で発掘できる場所でもあるのだ。
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